「いじめ・問題校則について」

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荻上チキ氏

1981年生まれ。NPO法人ストップいじめ!ナビ代表理事、評論家。

メディア論をはじめ、政治経済や福祉、社会問題から文化現象まで幅広く取材し発信。TBSラジオ「荻上チキ・Session」メインパーソナリティー。一般社団法人「社会調査支援機構チキラボ」代表。

著書に『いじめを生む教室』(PHP新書)、『社会問題のつくり方』(翔泳社)、『みらいめがね』(暮しの手帖社)、『ブラック校則 理不尽な苦しみの現実』(東洋館出版・編著)など、他多数。


レポート🌟

第10回全国オンライン勉強会【荻上チキ氏】2024.7.27(土)

今月は、評論家でラジオパーソナリティの荻上チキさんをお招きしました✨
荻上さんは、様々なメディアで活躍されているだけでなく、「ストップいじめナビ」の代表理事としても知られる方です🌟

まずは、くしぶち本部長から感謝のお言葉がありました😊

今日は全国一斉行動の日でしたね。暑い中、本当にお疲れ様でした。そして、第10回全国勉強会では、荻上チキさんをお迎えしています。いつもラジオで忙しい荻上さんが、土曜日にもかかわらずご出演くださり感謝しています。皆さんと共に、さらに賢くなる時間を過ごしましょう。れいわ新選組に集まっている私たちは、誰もが「生きててよかった」と思える社会をつくるために活動しています。生きづらさをなくすために、共に政治を変えましょう!

そうなんです!今日は、れいわボランティアさんにとってもおなじみの「全国一斉活動の日」でした。それにぴったり合わせて、勉強会が開催されるなんて✨ 昼も夜も大充実の一日でした!( *´艸`)

また、天畠参議院議員からも、勉強会に向けたメッセージが届いていました(くしぶち本部長が代読)🌟

「荻上さんとは同年代で、お話を伺いたかったのですが、出席できず申し訳ありません。私も幼少期にいじめに遭わないようにと、多数派に加わってしまった経験があります。いじめは、優生思想ともつながる問題だと感じています。今日の勉強会を楽しみにしています。」

さぁ、いよいよ荻上さんの講演スタートです!いじめ問題に関心がある方には必見の内容です☆(`・ω・´)

🌟いじめ防止法の限界

この法律は、大津市のいじめ事件がきっかけで制定されましたが、いじめの根絶には至っていません。法律は自治体に取り組みを促すものの、具体的な対策を指示するものではないため、効果的な対策を見つけるのが難しいとのことでした。

🌟いじめの現状と変化

いじめは減少傾向にあるものの、不登校は増加傾向に。さらに、いじめの形も変わってきており、暴力的ないじめだけでなく、コミュニケーション操作やネットいじめが増加しているそうです。

🌟いじめのデータ

国立教育政策研究所は、90年代からいじめに関するデータを収集しています。質問の仕方は「いじめに遭いましたか?」ではなく、「特定の行為を受けたことがありますか?」や「誰かにしたことがありますか?」と具体的に尋ねています。その結果、小中学生の約8割から9割が、いじめの加害・被害の両方を経験していることがわかりました。つまり、ほとんどの子どもが、何らかの形でいじめに関わっているということです。

🌟いじめが発生しやすい場所と時間

教室や廊下、休み時間や部活動など、大人たちの目が届きにくい場所や時間帯に多く発生。そういった場所をしっかりと見守ることが重要です。

🌟家庭と学校の役割

家庭での子どもにとって安心できる場所の確保、学校では給食無償化、朝食提供などの支援などができれば、子どもにとってもストレス軽減につながるとのお話でした。

🌟教育システムの見直し

いじめ対策を進めるにあたっては、少人数制や複数担任制の導入、とくに生徒が学校運営に参加して主体性を育める主権者教育、さらには教員の働き方改革などでの学校環境の改善をすること。
家庭環境では、家庭も子どもにとっては重要な教育の場であることから、親が育児の悩みを相談できるサポート体制も拡充する、など。
そうした改善が、子どもたちの学習意欲向上やストレス軽減に繋がり、大人が子どもたちとしっかり向き合う時間を確保する体制を整えることで、いじめの早期発見や未然防止につながるんですね!

🌟校則の現状と改善策

今の10代は、昔よりも厳しい校則に悩まされ、制服や持ち物、教室の移動まで制限されて、自由が奪われ、ストレスが増加しているとのこと。これでは生徒たちの行動の幅が狭まり、息苦しくなってしまいますよね。
校則を見直すことは、まさに必要不可欠。特に、生徒の自由を奪うような規則が、ストレスの大きな原因に。もっと民主的な環境で、生徒たちが主体的に参加できるような体験を増やしていくことが、主権者教育にもつながるそうです。



上記がチキさんからお話いただいた主な内容です🌟

いじめが発生しやすい場所やタイミングを科学的に分析し、それに基づいて対策を練っていらっしゃるんですね…!

いじめを受けた、いじめを見て見ぬふりをしてしまったなど、誰もが当事者としての経験があることであり、この問題に無関係な人はいないということ。学校だけでなく家庭や社会全体の問題であること。厳罰化ではなく、教育と支援が重要であることが、よくわかりました。


講演タイム終了後は、質疑応答へ☆

いじめの当事者の方から、経験に基づく切実な質問が多く寄せられ、非常に考えさせられる時間となりました。
これら全てに真摯に向き合い、誠実にお答えいただいたことも印象的でした。一部をご紹介します。


いじめ防止のために複数担任制や全員担任制が効果的か?

複数担任制には賛成ですが、実際にいじめ防止に効果があるというデータはまだありません。重要なのは、先生の負担を減らし、より多くの見守りを提供することでいじめを減らすことです。海外では「スーパービジョン」として知られるこの取り組みが効果的です。

KiVaプログラムの効果と内容について教えてください。

KiVaプログラムは、共感性を高め、傍観者が加害者にならないようにするトレーニングで、いじめ防止に直接効果があるとされています。加害者への徹底したカウンセリングも必要ですが、予防と早期発見がより重要です。いじめを減らすためには、環境要因の削減とストレスの軽減がまず必要です。

自分がいじめられないために、いじめに加担する行動を発見したときの対応について教えてください。

傍観者にアプローチし、いじめを止めることの重要性を教えること。いじめに無意識に加担する場合、傍観者が積極的に通報することが重要です。いじめが発生する前に適切なアプローチと教育を行い、相談しやすい体制を作ることが大切です。

ブラック校則やカルト校則についての意見は?

私はブラック校則やカルト校則という言葉は使っていませんが、学校の先生たちの誤った信念や多忙さが原因で校則が強化されている場合があります。



次に、今回の勉強会について、Xでのご感想をご紹介します👇
つぶやいてくださったみなさま、感謝です☆

荻上チキさん、やっぱり良かったです。

勉強会のあと、こちらの本を読んで復習しています。
いじめを生む教室 | 荻上チキ著 |

いじめ問題、罰則を強化したり”怖い人”を配置するなど締め付ける方向の対策では、子どものストレスを増やして逆効果なのですね。
奥田ふみよさんはれいわ支持者には超有名だけど荻上チキさんはご存じないと知りちょっと現実を見たというか、ハッとなりました。

先生や学校に余裕がなくなってきていることも、校則が増えている一因になっているというのは気づきでした。
先生の労働環境の改善も必要ですね!

最後にくしぶち本部長より、

荻上さん、素晴らしい講演をありがとうございました。情報量が豊富で、心地よい声で贅沢な時間でした。福岡からYouTubeで見ている奥田ふみよさんも、校則改善に取り組みながら、チキさんがおっしゃったように、自分らしくあるための表現の自由や、ストレスを減らすため、おしゃれも政治だという考えが10代の心をつかんでいます。今後も共に取り組んでいきましょう。

とコメントをいただき、勉強会は終了☆


今回の勉強会を通じて、いじめ問題がいかに深刻か、改めて実感しました。法律だけではなく、教育システム全体、そして家庭と地域社会が一体となって取り組む必要があるということ。特に、子どもたちの主体性を尊重し、多様な価値観を認め合う教育が求められているんですね。(。-`ω-)

このレポートを通じて、いじめ問題への理解が深まり、より良い社会を共に考えるきっかけになれば嬉しいです!(*´ω`*)

なお、こちらは夏休みスペシャルということで、2024年8月31日までアーカイブ期間限定公開中!(れいわオーナーズ・フレンズ、ボランティア登録者、ご寄付をされた方)
ぜひ、ご覧くださいね☆彡


荻上チキさん、そしてご参加のみなさま、遅い時間までありがとうございました🌟

荻上チキさんの著書もぜひチェックしてみてください!
 ↓
〇社会問題のつくり方 困った世界を直すには? – 2023/12/22
〇いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識 – 2018/7/13


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